ハンコ廃止に向けた経産省の取り組みについて、読売新聞に記事が掲載された。記事に書いてある通りであるとすれば、正しい方向であろう。原則はオンラインやメールで対応、押印不要とし、対面、書面、押印を要求するのは、どうしてもそれが必要な例外的なものに限るべきだと思う。
なお、記事中、「手続きのオンライン申請を進める」とあるが、オンライン申請が使い易くないなどの理由でオンライン化比率が低い場合、それを理由に書面や押印が実質的に残ることになってしまっては意味がない。現在のオンライン申請システムは、紙でやっていたことをそのまま電子化しようとして、不便なつくりになっているものが少なくないのが実情だ。
特別なオンライン申請システムが本当に必要かの再検討も必要。要求するセキュリティのレベルによるが、標準的で簡易なフォーム入力やメールへのPDF添付で構わない手続きも多いと思われる。役所と申請者双方において、「役所への申請は正式なものでないといけない」という意識の改革が必要だろう。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201002-OYT1T50228/