PayPalに続いて、マスターカード、ビザ、イーベイ、ストライプがリブラから離脱するとBloombergが報道しました。技術面だけでなく、社会的なインパクトに関する議論が進み、リブラの実態がより理解されたことで、リブラが支援各社のビジネスモデルと整合的なものではないと判断されたということだと思います。
仮にこうした金融・決済関連企業の支援なしに、 Facebook社がリブラ発行を強行したとしても、既に2000種類以上ある暗号資産が一種類増えるだけでしょう。
米国において金融当局がリブラを容認するかどうかが問題と言われましたが、金融当局は自分たちが反対したからリブラが失敗したとは言われたくないでしょう。正式に申請があり、行政当局としての判断を下した訳ではないですから。とはいえ、もしFacebook社がリブラがマネーロンダリングに利用されることをどう防ぐかといった課題にちゃんとした答えを持っていないのならば、そもそも社会的な責任を持つ企業としてやるべきではないと思います。