【日本の議論】リブラは世界を変えるか 「国際送金など利点」「普及にハードル」(産経新聞、2019.8.25)
産経新聞で、フェイスブックが発行を計画している暗号資産(仮想通貨)「リブラ」は世界をどう変えるのか、というテーマで特集が組まれ、コメントを掲載していただきました。
まだ不透明なところもありますが、論理的に考えて、リブラが値上がりすれば皆が持ちたがるけど決済には使われず、値上がりしなければ決済には利用可能だけどそもそも普及が難しいというジレンマがあります。仮にそこを乗り越えても、AML/CFTの問題がありますから、現在提案されているようなリブラは実現不可能だというのが私の考えです。
リブラに参加することを表明した支援企業28社(Libra backers)のうちの少なくとも3社が、離脱を検討中とのFTの記事もありました。
このFTの記事は、欧州の独禁当局やデータ保護当局、米国の政治家などの動きに着目していますが、そもそもリブラが抱える普及と利用のジレンマを論じる人が居ないのが不思議に思います。今のままだと、精々、ビットコインの二番煎じができるだけだと思うのですが。