4月26日の暗号資産価格の急落の背景はやはりTether問題だったんですね。幾つか記事が出てたようですが、きちんとまとまったのは5月1日付けのこのBloombergの記事の辺りですかね。
Tether Says Stablecoin Is Only Backed 74% by Cash, Securities
By Olga Kharif (2019年5月1日 2:43 JST)
diarの最新号にも転載されていましたが、まあ、暗号資産の市場関係者にとってはある意味既知の情報だったので、結局、一時3%下落したTether価格は$1.00のペッグを数日で回復しています。
発行体の総資産の1/4を超す含み損があるということを意味するわけですが、それでもその発行体の発行する負債だか何だか分からないものが、額面価格で取引され続けてるというのは、普通の金融の常識ではちょっと考えにくいことです。
発行体が実質的に保有しているのはBTCと考えられますから、その市況が戻れば勘定は合うはずだ、という期待が根強いということでしょうか。株と不動産のバブルが崩壊しても余熱で走っていた1990年代前半の日本経済を彷彿とさせる相場観ですね。