10年ほど前に下関で勤務していたころ、関門海峡を渡って時々北九州市を訪れた。門司はレトロな街並みの観光地。小倉は下関から見ると大都会だった。高齢化が進んで商店街は寂れつつあったが、歴史と文化にあふれた良い街だった。
ところが、最近のニュースでは北九州市がコロナウィルスで大変なことになっているらしい。ここ3日ほどで感染者が急増し、その多くが感染源不明だという。
北九州市も東京都の新型コロナウイルス感染症対策情報サイトに倣って、情報サイト立ち上げている。ただし、バージョンがちょっと古いのか、PCRの陽性率が出ていないので、ちょっと手元で計算してみた。
グラフの上が東京都、下が北九州市だ。北九州市の陽性率は7日移動平均で20%近くに急増している。東京都が検査数を大きく増やし、感染者も減って、PCR陽性率が1.7%にまで減ったのとは対照的な動きだ。
陽性率20%レベルだと、必要な人に検査が徹底されない可能性がある。北九州市のPCR検査数は1日100件程度と、4月の水準から特に増えていないのも気になる。
関門地域は、船便による韓国や中国との往来が盛んだけれど、この時期は入出国はないだろうから、そちらからの感染ではないだろう。シンガポールでは、劣悪な居住環境に住む外国人労働者の間で感染が広がったけれど、北九州でそれに類した事例はあるのだろうか。感染が早く収束してくれるといいのだが。