世界半導体30カ月ぶり減 データ「特需」失速
(日本経済新聞、2019/3/8 1:30)
ようやくこうした一般のニュースにも、マイニング用半導体の需要減が報じられるようになった。見出しには書かれず、参考情報扱いだけど。統計上の分類項目が不明なのでよくわからないのだけれど、実際の投資減少の主因はマイニングだろう。Bitmain、Nvidia、AMD、日本勢でもGMOやDMM、そしてそれらに部品や装置を提供する企業群を含めると、暗号資産の価格の変動がマイニング用半導体の需要の激増と消滅という形で、実体経済に大きな影響を与えていたことが推察される。そしてマイニング用半導体の需要が復活することはもう当面はないだろう。暗号資産バブルが世界経済の資源配分を大きく歪めた事例として、将来の経済史書には記述されるのではないか。
なお、記事中、暗号資産を「中国や日本で」ブームになったとあるが、2017年末にブームになったのは世界中だったし、だからこそ、主要国の財務相や中央銀行総裁がかなり強い調子で投機の行き過ぎに警鐘を鳴らしたのだ。この部分の記事の認識は、ちょっと正確ではないと思う。