富士通のプロジェクトで仮想通貨IOTAに利用されている技術が、システムの監査証跡の保全などのために使われるという話が流れています。
こういうPoCプロジェクトはどんどん進められればいいと思いますし、富士通にも頑張ってほしいと思います。ただし、IOTAについては、昨年まで独自ハッシュ関数を利用しており、それに衝突が見つかったためにSHA-3に移行したプロセスを見ていた限りでは、あんまりセキュリティ技術に誠実に取り組んでいない印象を持っていたので、今回の富士通の発表はちょっと驚きました。
最初の富士通の発表はこれで、割と大人しいです。
・FUJITSU-Proof of Concenpt-Industry 4.0-Audit Trail
これがコインテレグラフに載るとこうなります。
・富士通、IOTAを新たな標準プロトコルに採用
ご丁寧に仮想通貨IOTAの相場表付きです。
でもIOTAの相場については、もっと長いチャートを見たほうがいいでしょう。昨年末から1/10に下がったのが、今回の報道を受けてほんの少し上昇しただけですから。
とはいえ、元のプレスリリースも含めて解せないのは、なぜIOTAというマイナーなアルトコインをわざわざ名指ししたのかということです。似たような効果を持つものは、他にもたくさんあると思います。IOTAに特別な優位性があるのか、その辺の情報は読み取れなかったですね。